頸の辛さ
「朝起きたら首が動かない」「パソコン作業の後はいつも首が重だるい」「肩まで痛みが広がってきた」――
そんな首の痛みや違和感は、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。
首はわずか7つの骨(頸椎)で重たい頭を支え、神経や血管が集中している非常に繊細な部位です。
そのため、些細なバランスの乱れや負担によって、さまざまな不調が現れやすくなります。
今回は、首の痛み・つらさの原因となる主な疾患や症状、またどんな方がなりやすいかについて詳しく解説します。
こんな症状でお悩みではありませんか?
- 慢性的な首の痛みやコリに悩んでいる
- 首を動かすと痛みやしびれが出る
- 朝起きると首が固まっている
- スマホやパソコン作業が多く、首が前に出ている
- 肩や腕までだるさが広がっている
首の痛み・つらさの主な原因と考えられる疾患
① 頸椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんへるにあ)
概要:
背骨の一部である「頸椎」の椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれが起こる疾患です。
症状の特徴:
- 首の痛み
- 肩・腕・手指への放散痛やしびれ
- 力が入りにくい、細かい作業がしづらい
- 症状が片側に出ることが多い
こんな方に多い:
長時間のデスクワーク、スマホの使いすぎ、中高年の男性に多い傾向があります。
② 寝違え(急性頸部捻挫)
概要:
睡眠中の姿勢や、急激な首の動きによって筋肉や靭帯が軽く損傷して炎症を起こすものです。
症状の特徴:
- 起床時に突然首が動かなくなる
- 一定方向に動かすと激痛が走る
- 安静にしていても鈍い痛みが続く
こんな方に多い:
枕が合っていない方、疲労が蓄積している方、寝る姿勢が悪い方に多く見られます。
③ 首・肩の慢性的なコリ
概要:
筋肉の緊張や血行不良によって首・肩にだるさや痛みが起こる状態。多くの方が悩まされている症状です。
症状の特徴:
- 首から肩・背中にかけての重だるさ
- 頭痛や眼精疲労を伴うことも
- 痛みではなく「張る感じ」「だるい感じ」が多い
こんな方に多い:
デスクワークやスマホ使用が長い方、姿勢が悪い方、ストレスを抱えている方に多く見られます。
④ ストレートネック(スマホ首)
概要:
本来前弯しているはずの頸椎のカーブが失われ、首がまっすぐになった状態。近年、若年層にも急増しています。
症状の特徴:
- 首が前に出ているように見える
- 首〜肩のコリ・張り
- 頭痛や自律神経の乱れ、吐き気を伴う場合も
- 猫背や姿勢の悪さが顕著になる
こんな方に多い:
スマホやPC作業が多い方、猫背の方、姿勢のクセがある方に多く見られます。
⑤ 頚肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)
概要:
首・肩・腕にかけての痛みやしびれなどの総称的な症状。明確な病変がなく、筋肉や神経への慢性的なストレスが関与していると考えられています。
症状の特徴:
- 首・肩のコリに加え、腕〜指にかけての違和感やしびれ
- 筋力の低下や作業能力の低下
- 検査をしても異常が出ないことが多い
こんな方に多い:
パソコン作業・手作業の多い職種の方、ストレスや疲労が蓄積している方に見られます。
首の症状、放っておかずに早めの対処を
首の痛みや違和感は、軽いものでも日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
また、放置することで症状が慢性化したり、広範囲に広がることも。
当院では、姿勢分析・筋肉バランスのチェック・日常生活での負担などを丁寧に評価し、
根本原因にアプローチした施術を行っております。