背中の辛さ
「背中の中心あたりがズーンと重い」
「深呼吸すると背中が痛む」
「姿勢が悪く、猫背や巻き肩が気になる」
「左右の肩甲骨の高さが違う気がする」
こういった背中の症状は、筋肉や関節だけでなく、神経・姿勢・内臓疲労・自律神経などが影響していることもあります。
今回は背中の不調や原因について、代表的なケースをわかりやすく解説します。
こんな症状でお悩みではありませんか?
- 深呼吸や姿勢で背中が痛くなる
- 背中が丸まって猫背が気になる
- 肩甲骨の動きが悪く、背中に疲れがたまりやすい
- 背中にピリピリした痛みや違和感が出る
- 呼吸が浅く、眠りが浅い・疲れが取れない
- 姿勢を根本から見直したい
痛み・つらさの主な原因と考えられる疾患
① 肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)
概要:
背中から肋骨に沿って走る「肋間神経」が、筋肉の緊張や姿勢の歪み、外傷などで刺激されることで生じる痛み。
症状の特徴:
- 背中〜脇腹〜胸部にかけての鋭い痛み・しびれ
- 深呼吸・くしゃみ・体をねじる動作で悪化
- 心臓の近くが痛むこともある(心臓ではない場合が多い)
- 一側性(片側)に起こるのが特徴
こんな方に多い:
- 姿勢が崩れている方(猫背・反り腰)
- デスクワークや長時間座る方
- ストレス・疲労が溜まりやすい方
② 息苦しさ・背部の緊張
概要:
姿勢不良や胸郭の柔軟性低下、自律神経の乱れによって「呼吸が浅くなる」「背中が硬くなる」などの不調が起こることがあります。
症状の特徴:
- 背中〜肩甲骨まわりの重だるさ
- 深呼吸がしづらい/胸が開きにくい
- 自律神経の乱れ(不安感・動悸・睡眠不良)を伴うことも
- ストレスや過労で悪化しやすい
こんな方に多い:
- 猫背・巻き肩で胸郭が圧迫されている方
- 呼吸が浅くなりがちな方(口呼吸・ストレス過多)
- 自律神経が乱れやすい方(気候変化・疲労体質)
③ 側弯症(そくわんしょう)
概要:
背骨が左右に曲がったりねじれたりしてしまう状態。成長期に見つかることが多く、軽度なら整骨院で姿勢改善サポートが可能です。
症状の特徴:
- 背中・腰の左右差/肩の高さが違う
- 猫背や反り腰を伴うことが多い
- 筋肉のバランスが崩れやすく、背中のだるさや痛みが出やすい
- 重度の場合は整形外科での管理が必要
こんな方に多い:
- 小中学生〜思春期の成長期
- 長時間の座り姿勢が多い子ども
- 姿勢のくせ・足を組む・片足重心が多い方
④ 猫背(円背・巻き肩)
概要:
背中が丸まり、頭が前に出た姿勢。肩甲骨の動きが悪くなり、首・肩・背中の負担が増す要因になります。
症状の特徴:
- 背中が丸く、肩が内巻きになる
- 肩甲骨が動きにくい/腕が上げづらい
- 呼吸が浅くなる、疲れやすくなる
- 見た目にも老けた印象に
こんな方に多い:
- デスクワーク・スマホ時間が長い方
- 運動不足で背筋が弱い方
- 呼吸が浅く、自律神経が乱れがちな方
⑤ ストレートスパイン(胸椎の生理的な湾曲消失)
概要:
背中のS字カーブ(胸椎の前弯)がなくなり、背骨がまっすぐになる状態。衝撃吸収機能が低下し、背部痛を起こしやすくなります。
症状の特徴:
- 背中が棒のように硬くなる
- 姿勢保持がつらくなり、肩・背中がこわばる
- 動作がぎこちなくなる/腕や首の動きも悪化
- 呼吸・内臓機能にも影響することがある
こんな方に多い:
- 姿勢が悪い状態が長期間続いている方
- 背筋の筋力低下・筋肉バランスの乱れがある方
- 頭が前に出て、首〜背中にかけて緊張している方
⑥ 背部筋筋膜性疼痛症候群
概要:
姿勢不良やストレス・過労で背中の筋肉に過剰な緊張が起き、筋膜が硬くなって慢性的な痛みを感じる状態。
症状の特徴:
- 背中全体または一部が慢性的に張って痛む
- 姿勢を変えると多少楽になるが再発しやすい
- 疲れると背中が「鉄板」のように硬くなる
- トリガーポイントと呼ばれる押すと痛いポイントがある
こんな方に多い:
- 背中にハリを感じるが原因がわからない方る方に見られます。
- デスクワーカー・立ち仕事が多い方
- 筋力低下とストレスを抱えている方
背中の痛み・違和感は“全身の姿勢とバランス”が鍵
背中は、肩・首・腰・骨盤・呼吸機能すべてと関係する重要なエリアです。
痛みのある部分だけでなく、「なぜそこに負担が集中するのか?」という視点で評価・施術を行うことで、根本からの改善が目指せます。
当院では、背骨・筋膜・神経・姿勢などを総合的にみて、背中の不調を再発させない体づくりをサポートしています。